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2024 .11.16
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あけましておめでとう。
でもこの二人は年明けからイチャイチャできるタイプではないという主張





のはずが結局イチャつきました


拍手[5回]




『―――聞いているか?』
通算何度目になるか覚えていない問いかけに、ああと短く答える。
返事も態度もお気に召さなかったらしく、モニター越しの目が険しくなる。
どう返事をしたところで、猫より気分の移り変わりが激しいコイツに適した対応などできない。

『・・・送ったデータの通りに執り行えば大体は問題なく終わる。それ以外は自分でなんとかしろ』

無愛想に言われて改めて目を通したデータに表示されるのは、祝い事の目録と自分がやらなければならない役割の項目。

「まだこんな古臭いことを続けているのか」
『古臭かろうがなんだろうが、それだけ盛大に行えば嫌でも耳にするだろう』
「耳にしたところでどうなる」

投げかけた問いにビッグコンボイは肩をすくめて答える。

『周期がリセットされたな、と』

両手が埋まり、相手と視覚的に通信している状況でなければ頭を抱えているところだった。
その程度の認識しかないのか、コイツは。

『長く離れていると時間の流れが不明瞭になるんだ。施設に缶詰だったり、昼か夜が無い星だと。特に』

今みたいな状態だと

ほんの少しだけ見える向こうの景色は、厚い雲に覆われて薄暗い。
肉眼では地表すら捉えられない惑星の調査及び危険分子の撃破。
ビッグコンボイに与えられた仕事がそれだ。
未確認の星の調査などという、いかにも長引くことが前提の仕事を、よりにもよって何故この時期に請けたのか。

『そんなに抱きたかったか?顔に出てるぞ』

頭部の両翼がバサリと動いた。
冷静を装おうとしたが全く隠せず、しかもその様が受けたらしく向こうに笑われた。
おのれ本能・・・

「・・・煽るな」
『いや、こっちも割りと暇でな。誰かついてきたらソイツと寝てたかもしれん』
「絶対に許さんからな」

やいのやいのと言い合う中で、どちらともいつの間にか頬杖をついていた。
しばらく何も言わずに視線だけ交わした後、不意にマスクが解除される。
カシャリと鳴った音と共に露になった素顔は、いつもの仏頂面ではなく、笑みと取れる形に唇が弧を描いていた。

『おもしろいな、【コイビトゴッコ】』
「まだゴッコか」
『まだ』
「抱かせるのにか」
『セフレ』
「黙れ」

いい加減このふざけた口を塞ぎに行きたいが、簡易ワープホールでもない限り今の所は叶いそうにない。

『会いに来ればいいだろう、転送使って』
「D-NAVIは休暇中だ。下手に呼び出して後で何を請求されるか分からん」
『うわあ・・・』

なんだその呆れと冷笑と同情が混じった顔は。後で絶対に泣かしてやる。

『下半身の問題なら適当なのを誘えよ』
「だからなんでソッチ方面の話題になる。根本から考えが間違っている。ワシはお前が視界に収まり尚且つ手に届く範囲にいないことが不満なだけだ」

金の目が予期せぬといった感情に彩られた後、紅潮した顔を隠すようにマスクが展開された。
そしてしばらく居心地悪そうに視線を彷徨わせていたが、やっとこちらに向き直った。

『あー・・・今日の通信は終わりな』
「わかった早く帰って来い」

う、と言葉を詰まらせる。
もう少し揶揄いたいが、あまり言葉をかけすぎると意地になって帰還が遅くなる。

『・・・あー、マグマトロン』
「なんだ」
『・・・・・・・・・期待、してもいいか?』

「当然だ」





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
結局どうなったかなんて、聞くだけ野暮というもの


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