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2024 .11.16
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傭兵やってすっかり色々鈍くなって無自覚に誘ってるビッグコンボイと
わざと自覚しないようにしてるけどそろそろ限界なマグマトロンの話
あと先生がちょっと寂しがりや

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飲みかけのグラス、途中までのゲーム
クライマックス直前で停止した映画
これらは皆、まじないのようなものなのだと男は言う

「生きて戻ればまた飲み交わせる、続きができる、結末が見れる」
「だから生き残ろうと踏ん張れる」

通算何杯目になるか分からない酒を、ぐいと飲み干す
普段と異なりよくしゃべり、笑い、触れる

「その上勝てば報酬が出る」
「・・・とてもサイバトロンとは思えんな」
「そうか?・・・そうだな」
「あの頃は、正直自分がどちらかなんて意識してはいなかったな」

その時期に攫っておけばよかった、と無茶な後悔

「で、だ。報酬、言い換えれば御褒美か」
「それが有ればやる気がでるだろう」

誰の、と問うより先に身体が傾く
秒針が一進むより短い時間ではあったが、

「・・・また勝てたら、この続きだ」

お先に、などと普段絶対に言わないような科白を残して立ち去っていく
何故、負けたお前がそこまで上機嫌なのか
文句の一つも言えればよかったが、思考が優先するのは今しがた起きたこと、それの確認
限りなく口元に近い部分に触れた柔らかなものも、己の獣が喰ってしまえと吠え立てるあの匂いも、熱を含んでいっそう深く色づくあの眼も、
頭がようやく夢ではないと確信して、今更ながらに顔が熱くなる

突拍子もないことをしていきおって
小さくごちて、残りの酒を一気に煽る
どうしようもない熱も、目眩も、早鐘のような鼓動も、すべて酔いのせいなのだと決め付けねば、今すぐあの背中を追いかけてしまいそうだった





―――――――――――――――――――――――――――
いつもの喧嘩で、珍しく負けた
それが嬉しかった
俺に届くやつがまだいるのだと知ったから
まだ孤独じゃないと分かったから
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